出版社内容情報
2001年から2015年までの432首を収めた最新歌集。香川に生まれ育ち、今治に就職し、結婚後福岡に住み、今は船橋に住み働いている。歌材は多彩で、豊かな抒情味があり、時にユーモアの味わいもある。さわやかな明るさを持った40代の歌集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nao1
14
人生の何に傷つき、それを大人の女性としてどうのりこえてゆくのか。そして楽しみや愛、悲しみさえもを慈しんでいる女性が浮かんだ。おそらくほぼ同世代なので、体感として理解できるエピソードも多かった。短歌という形式でこんなに気持ちが伝わるとは、新鮮だった。万葉集や石川啄木を下敷きにした歌などユーモアもあって面白かった。大切な半生のような誠実な歌集と思った。2017/01/04
Ucchy
0
様々な素材で面白い。作者のライフイベントの記録という感じがする。内省の歌もちょくちょく。4句5句の句またがりが多い。 心とは逆に進んでいく電車 駅のホームに君を残して 三十代未婚子無しの女らはひたすら踊ること好むらし 赤信号伏し目に渡りおえしとき園児の静かなる瞳(め)に会えり さみしさを超越したる人ならん初秋の夕焼けを撮るひと 一円が歩道の隅に落ちているこれは誰かの罠であろうか2017/02/11
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- 和書
- 十六夜小夜曲 新潮文庫