内容説明
中国は一つという大きな勘違い!いまの中国で政治を牛耳るのは上海閥。軍を支配する山東閥。商業は広東省全域。「愛国虚言」を弄するのは北京閥。えげつないビジネスマンが温州人。「中国人の地域別の性格・気質地図」を知らなければ、本当の中国は見えてこない!
目次
第1章 北京とその周辺の人びと―北京は農耕と遊牧の文化複合体
第2章 長江流域(華中)の人びと―中国人から嫌われ、外国人から好かれる上海人
第3章 華南の人びと―広東人の挨拶は「儲かりまっか」
第4章 東北三省と内蒙古の人びと―漢族から過酷な弾圧を受けた満蒙両族
第5章 中西部から南西地方の人びと―貧困の農作地帯で封建的ゆえに、教育熱心な湖南人
第6章 イスラム教徒とチベット族―言葉という文化の根幹さえ地方によって異なる現代中国
第7章 海外華僑、華人、新移民―海外華僑は福建人が嚆矢となった
著者等紹介
宮崎正弘[ミヤザキマサヒロ]
評論家。1946年、石川県金沢市生まれ。早稲田大学中退。『日本学生新聞』編集長。月刊『浪漫』企画室長などを経て貿易会社を経営。1983年、『もう一つの資源戦争』(講談社)で論壇へ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nizimasu
4
このタイトルにいきなりわしづかみにされてしまった。確かにあれだけ広くて漢民族以外の民族が6割という中で、地域性や県民性ならぬ地方性というのはあると思っていたが、これほどまでに幅広いとは。しかも省ごとの人間性を歴史的な評価もふまえて解説していてなるほどと思わされることもおおかった。でも北京や温州商人の厳しい讒言は何か嫌なことでもあったのか。良書2013/10/06
藤埜
0
広大な中国の所謂『県民性』を綴った作品。各地方ごとの特色を簡単に掴めて勉強になる。押しなべて辛口批評なので、中国に好意を持った人の同様のルポを読んで対比させてみたい。
rebanira_itame_man
0
〇2014/01/25
さりー
0
出身地別の県民性(?)を書いているようでいて、性質の記述に焦点を置いていない地域があると感じた。 各省の歴史や有名人、マフィア等ををダイジェスト的に詳しく知る分にはとても良いと思う。 読みたい省だけ読んだので、中断。 またちゃんと最後まで読みたくなったら買い直すだろう。2021/06/09
あらびっくり
0
本の主旨からは外れるが、野村総研のチーフエコノミストであるリチャード・クー氏(台湾名:辜朝明)がなぜ台湾名を名乗らないかの記述があった。クー氏は台湾財界総理であった辜ファミリーの一員なのだそうが、以前はヤクザで「辜」という字は罪人を表すことから、それを嫌がってリチャード・クー氏はカタカナ表記にしているのではないかとの記載があったことをメモしておきます。2020/11/22