内容説明
流されてばかりでは、波はつかめない。立ち上がらなければ、波には乗れない。岬にあるハンバーガースタンドで、3人の高校生が過ごすジリジリ熱い夏。ページをめくればあなたの中の、「海」が騒ぎはじめる。
著者等紹介
本馬英治[ホンマエイジ]
1967年、横浜生まれ。03年「友釣り」、04年「モーター・ハイ」、06年「チョコレートバー」の3つの短編小説が、神奈川新聞に掲載されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
れいぽ
5
海を、サーフィンを、ハンバーガーを。愛情こめてさりげなく表現した文章がお見事!海辺のカフェでページを繰ってみたい作品です。高校生三人の普通の日常もいい。海が近い場所で高校生活を送れるなんて羨まし~。「物語」を置いてきてしまった部分もあるけれど、心地よい文章に自分の中の「海」が反応します。気持ちよく凪いで心地よく波間を漂えた読後感。多くの人に、この本で「波乗り」してほしいですね~。2011/10/23
ジュースの素
4
中学生の夏休み推薦図書。 サーフィンを愛する高校生たちの一夏の出来事。不審者だと噂の立った男はこの地に思い出のある少し訳ありの中年だった。彼が廃材を駆使して浜辺に作ったのはバーガー店。昔、ハワイで会得した美味しいバーガー、それを岬バーガーと名付けた。 やがてこの浜に大きなホテルが建つと聞き…。とても素晴らしい物語だった。実はうちのすぐ南はサーファーたちが集まるスポットだ。ショップもたくさんあり、冬場は波を求めて他県ナンバーの車がいっぱいなので、余計に身近な感動があった。2016/02/18
nyanta4
2
嫌いじゃないです。男子高校生のひと夏の成長日記みたいな…。青春めいいっぱい。文章も読みやすくて、さわやか感が伝わってきました。私の中の「海」を感じながら自然にまかせて生きていくのも大事だと勉強になった。★★★☆☆2015/02/18
アイコ
2
さらりと読めた。大事な場所と、時間と、人。サーフィンちょっとやってみたくなった。「人間は体内に海を持っているという。三十八億年前、海から生まれた生命は進化を続け、やがて己の体内に海を抱いて陸上に上がって来た。そのなごりで我々の血液は太古の海とかなり組成が近いのだという。」「どんなに仲が良くても人はある日突然、離ればなれになってしまう。だから、今伝えたいことは先延ばしにしないほうがいい。」2014/01/31
JUN0110
1
一本の小さな波が、僕と凛の世界をひとつにしたような気がした。僕とケンの世界をひとつにした時と同じように。2015/10/04




