内容説明
再会。ふたたび出会うということ。―いつもいつも、生きることは苦しく優しい。光は波にゆらめき入道雲がそびえたつ大人になってずいぶん経った大人たちへ遠い記憶を呼び覚ます真夏の絵本、誕生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
今ごろになって『虎に翼』を観ているおじさん・寺
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現在12月だというのに夏の絵本を読んだ。絵本と言っても大人の男の絵本という感じの一冊(無論エロではない)。筆で描かれた白と黒しか色がない絵本だ。【以下ネタバレ】漁師町の浜辺にある廃船のヨット。ぶらりと来た男はそのヨットを譲ってもらう。そして独り修理を始める。そこにやって来た少年と「イルカ」という名前の犬。少年とイルカに期待されながら修理する男の胸に去来する大好きだった祖父との思い出、祖父の教え(この祖父が禿頭眼鏡というのがなんか良い)。完成したヨットを襲う大嵐。男っぽくてなんかよかった。2014/12/06