内容説明
小説が重力から解き放たれた。ストリートノベル大賞第1回受賞作家・福永信作品集。受賞作「読み終えて」他、六作品収録。
著者等紹介
福永信[フクナガシン]
1972年、東京生まれ。1996年、京都造形芸術大学芸術学科中退。1998年、「読み終えて」で第一回ストリートノベル大賞受賞
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感想・レビュー
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serene
6
絶えずページを捲らなくてはいけないのが忙しかったけれど、新鮮な読書体験のせいかむしろ集中して読めた気がします。 とはいえ、この手の偏執狂じみた人物が生理的に苦手なので初めは戸惑いましたが、粘着質な描写、シチュエーションのあまりの滑稽さに思いがけず笑いがこみ上げてきて、ああそうか、これはこういう持ち味の作品なのだなと理解できた以降は、楽しくて面白くて読み終えるのが惜しいほどでした。 え、まだやるの? と、あ然とするほどの執拗さ、奔放さ、宙に浮いたラスト、ちょっと癖になりそう。 2012/09/28
六月の真昼
5
いらいらしたので、やめた。いらいらしなかったら読み終えていたかというと、わからない。とりあえず、読んだことにする。まったく読んでいないけど、たぶんわたしは、いらいらを読んだんだと思う。2014/08/14
sawa
5
★★☆☆☆ 1ページ1行目を横にずうっと最後のページまで読んで、また1ページに戻って2行目から…という不思議な装丁は菊地信義。『コップとコッペパンとペン』のへんてこで不思議な感じが好きなのだけど、このデビュー短編集もとってもへんてこ。読みにくいかと思ったこの装丁が、ページをめくる感覚が楽しくって、意外とよかった。(図)2012/06/21
禾原
2
「読み終えて」以外ギャグとして消化。あるいは入り組んだ内容になっているのかもしれないが、本のデザインからは刹那的に楽しめと訴えられているようにしか思えない。2009/10/30
じゃこ
2
喧嘩売ってるとしか思えない。内容はユニークでおもしろかったので、喧嘩買ってみるのもありやと思います。2009/06/01