目次
退屈老人雑録(選ばなかった道;ヨーロッパ最新の『隠居論』;諸藩のえりぬき「貢進生」 ほか)
うまいものあり、重箱のスミ(ミスタータイガース永久缺番10;天もとこしえ地もとこしえ;多藝の天才?器用貧乏? ほか)
戦後国語改革の愚かさ(戦後国語改革の愚かさ;漢字の輸入は日本語にとって不幸であった;なんだこりゃ、中国の漢字 ほか)
宋江實録
著者等紹介
高島俊男[タカシマトシオ]
1937年生れ、兵庫県相生出身。東京大学大学院修了。中国語・中国文学専攻。著書に『水滸伝と日本人』(大修館書店、第5回大衆文学研究賞、ちくま文庫)、『本が好き、悪口言うのはもっと好き』(大和書房、第11回講談社エッセイ賞、文春文庫)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
122
この巻も、雑誌の諸君やそのほかの雑誌にかかれたものを収録しています。題名は週刊文春のものを引き継いでいますが、その直截的な表現は相変わらず小気味いいものがあります。やはり言葉関連のものが多く、戦後の国語教育についてかなり辛口のことを言われています。私も同意することばかりです。2017/01/22
Ryoichi Ito
7
選ばなかった道,「たそがれ清兵衛」武士のセリフ,戦後国語改革の愚かさ 他。 2022/10/08
マッピー
5
例えば、昔の児童書は漢字だらけであったこと。文字も小さく読みにくいうえに、難しい漢字がたくさん使われていた。けれど、漢字にはすべて読み仮名(ルビ)がふられていたので、ひらがなが読める子は、その難しい漢字を読むことができた。高島俊男曰く「話し言葉が変わっていってもいい。書き言葉は保守的でなければ、過去の日本人と繋がることができなくなる」 日本がこの先旧字体の漢字に戻ることは難しいと思うけど、これ以上簡単な方に流れない方がいいとは思う。漢字の本来の意味は、もうこれ以上壊さないでほしいと私も思う。2017/05/02
カネコ
2
○2012/09/10
kokada_jnet
2
史書等に矛盾する記述がされている「水滸伝の首領」宋江の実像を解き明かす論文「宋江実録」が圧巻。水滸伝ファンの幻想を打ち砕く、等身大の宋江像が提示されている。でも、これは「お言葉ですが」シリーズとは別の本に収録すべきじゃないかなあ。2010/09/10