内容説明
錯綜する語彙を追う、苦悩と情熱が生んだ翻訳語エッセイ。誤訳の文化的背景を探る。
目次
1章 衣食足りて礼節を知る
2章 ウシに引かれて動物詣
3章 雉も鳴かずば撃たれまい
4章 一寸の虫にも五分の魂
5章 智に働けば角が立つ
6章 情に棹させば流される
7章 意地を通せば窮屈だ
8章 人の世はすみにくい
著者等紹介
垂水雄二[タルミユウジ]
1942年、大阪生まれ。翻訳家、科学ジャーナリスト。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。出版社勤務を経て、1999年よりフリージャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kozawa
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日本語と英語の単語の示す範囲とケースバイケースの意味の違い等を色々掘り下げて。読み物としては十分楽しませてもらった2011/01/15
なかがわみやこ
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科学用語とありましたが、生物より。動物バンザイ的。語源にさかのぼり、類型を渡り歩き、博覧強記の事典みたいで楽しい。そのうち前作も読むつもり。2010/10/04
studyingtopology
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cow elephant・・・雌ゾウが正しい訳。決して「ウシゾウ」ではない。ゾウに限らずcow ○○と書けば、雌の○○のことで、例えばcow whaleは雌クジラで、他にもカバ、トナカイ、ラクダ、アザラシ、オットセイなどもこのように言うらしい。なおライオン、トラなど、lioness,tigressと、語尾に-essを付けて雌を表すものもある。文学的言い回しだとhe-やshe-を頭に付けてオス、メスを区別することもある。he-goat(雄ヤギ)、she-goat(雌ヤギ)。2019/03/10