内容説明
職匠詩人ハンス・ザックスと画匠デューラー。ルターと同時代を生きた二人のニュルンベルク市民の目を通し、初期宗教改革のうねりをヴィヴィッドに再現した「巷談・宗教改革」。宗教改革の記念碑として余りにも有名なザックスの詩「ヴィッテンベルクの小夜啼鳥」全文(本邦初訳)も収録。図版多数。
目次
ある男の旅から
宗教改革の発信地
ヴィッテンベルクの小夜啼鳥
謝肉祭劇を覗く
ザックスとデューラーの町―ニュルンベルク
古城ワルトブルク
四人の使徒
結び
著者等紹介
藤代幸一[フジシロコウイチ]
1932年東京に生まれる。東京都立大学大学院修士課程(独文学専攻)修了。同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
5
カーニヴァルについて「民衆はまるで明日死なねばならぬように、そのため今日の内にすべてを暴飲暴食しなければならぬように、ひたすら食らいかつ飲み…騒ぎに興じる。そして過度の飲食という動物的な営みは、当然ながら生理的に排泄と性につながる…ふだんは限りなく神に近づくことを要求されるのに、この期間ばかりは動物に近づくことを許される。四旬節が肉断ちなら、謝肉祭は肉への奉仕として対置される。この場合の肉とは、二つの肉、つまり肉食と肉欲である…今日われわれがカーニヴァル、謝肉祭の言葉を見聞きしても何の違和感も感じない」2025/06/11
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