内容説明
民族学には民族植物学・民族動物学という研究分野がある。自然科学としての植物学・動物学にたいして、民族学の立場から植物や動物と人間のかかわりを追求する学問である。民族学者の目で、それぞれの社会における生物と文化の関係をわかりやすく記述した本書は、民族植物学、民族動物学の入門書として読むこともできる。私たちにも身近なトマト、スイカ、犬、豚から、近年お馴染みになったドリアン、ヘンナ、アルパカ、さらに西アフリカで呪術に使うエツキホコリタケや空想動物ピンサッユーパまで。国立民族学博物館の研究者らが筆を競うフィールドの香り満載の愉しい博物誌。
目次
1 植物(イネ(日本)
アワ(日本)
ゼンマイ(日本)
ウメ(日本) ほか)
2 動物(龍(日本)
ウマ(日本)
ヒグマ(日本)
アカウミガメ(日本) ほか)
著者等紹介
田主誠[タヌシマコト]
1942年京都府舞鶴市生まれ。1977年より国立民族学博物館に勤務のかたわら、同館の広報誌『月刊みんぱく』の「民話の世界」シリーズをはじめ世界の仮面などの版画を制作、国内外の美術コンクールで入選入賞し、高い評価を受ける。1993年同館を辞して版画制作に専念。現在は数々の個展や新聞連載などで幅広く活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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だがやもん
2
世界の様々な地域における動植物との関わりを綴ったコラム集。経済/食物資源、説話・伝承、祭祀/儀礼と切り口も色々。挿絵は本文の内容を作家さんが咀嚼消化した上での作品で、とても素晴らしい。さながら民族学曼荼羅。本自体はそれなりのボリュームだけど、各項目は2ページ+挿絵で、小口でも読み進めやすいのも良かった。凄く満足2017/01/21
naoto
1
何種あったのかな?100種以上の動植物を題材にした、民俗学エッセイ集、かな。いろんな民族がいていろんな文化があり、多種多様な生物がいるんだなぁと思う。まさに、What a wonderful world。2014/10/04
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