出版社内容情報
昆虫を食べるといってもイナゴとかハチの子程度なら誰でも食べるが、この二人の著者は、ゴキブリ、イエバエ、ムカデ、トンボ、ミノムシ、ウメケムシ、カブトムシ、カマキリ、ザザムシ、シロアリ、アメリカシロヒトリ、など、常人ならおよそ食えそうにないものを次から次へ食べていくのである.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』135頁、より)
目次
佃煮昆虫イナゴ
ハチの子
ザザムシの佃煮
ハエ、非常食となるか
九竜虫とミール・ワーム
ゴキブリは珍味となるか
スズメノショウベンタゴ
白身を食った人
せみの缶詰〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐久間なす
45
虫の味というタイトルですが、メインは虫の生態と薬としての効能だったので、ちょっと物足りないところもありましたが、ゴキブリは食べられるけどカメムシは食べられないなどさまざまな虫の味について知ることができて面白かったです。 火を通せばだいたいの虫は食べられるらしいですが、私はイナゴとサザムシ以外は挑戦してみる気にはならないです。この二人の好奇心と勇気に乾杯です。2013/01/26
ミツツ
36
ハエの子はハチの子のように美味しいんですって!ゾッとするような虫たちを食してみた先生方は今年で御歳84才と82才かな。お元気ならば虫食の効果だと思いたい。1996年出版で「ハエの子の佃煮」を夢みていた先生ですが2018年の今現在そんなお料理は世間に浸透してないので、なんか申し訳ないです。だって食べたくないもん(笑)2018/07/12
空猫
16
イナゴ、蜂の子のような有名どころから、カマキリ、シラミ、ゴキブリ、チョウまで食した体験ルポ。人口の爆発的な増加で虫を食べる、というSFはよくあったなぁ。ともかく何でもバター醤油炒めにしているので調理に工夫がほしいところ。TV番組で捕まえたてを素揚げにして食べているシーンをよく見るけれど、1~5日間絶食させて糞を出してから、が正解らしい。
BIDDULPH
5
子供の頃は虫を捕ってそのまま味見をしたものだが、「笑うカイチュウ」を読み、寄生虫の危険性を理解した。と思えば、再びゴキブリの刺身ときた。ダメでしょう。ただし、ハチの子のバター炒めは美味いだろうと思う。でも著者が言うように、結局、虫の味はどれも一緒、これが結論でしょう。2014/04/25
紅独歩
3
昆虫食の本はゲテモノ趣味が表に出過ぎていても興醒めだし、学術的過ぎてもつまらない。本書は足元を学術に置きつつ、ちょいゲテ寄りというところか。昆虫食に害が無いかどうかの確認は、本人とその周囲の実験(しかも数日たっても変化なしだから大丈夫というきわめていい加減なもの)で、残留農薬や寄生虫の問題をもっと掘り下げて欲しかった。「ザザムシのなかにヒルが混じってた」という話がいちばん気味悪かった。2012/09/06