内容説明
信長、秀吉、家康の天下取りに至る話は誰でも知っている。彼らは天才的な才能があったが故に、天下を取ったと誰も疑わない。しかし、彼らは本当にその才故に天下に君臨することができたのか?「天下人」とは何か?彼らの天下取りの「史実」は本当なのか?「勝者の側」から歴史記述を組み立てていけば、そこには単純明快な「英雄神話」が残るだけである。信長も秀吉も、そして家康も、決して天下人を約束された存在ではなかった。「歴史の常識」を打ち破る注目の書。
目次
序論 歴史の中に「天下人」を捜す(「天下人」という言葉の語源は?;誰が天下人で、誰が天下人ではなかったのか?)
第1部 「天下人」であるための条件(「天下人」の条件を論ずる前に;天下人と見られるための四つの条件 ほか)
第2部 検証・天下人神話(「天下人の歴史」の検証=「天下人神話」の解明;源頼朝―「天下の草創」神話の主人公 ほか)
終論 「天下人史観」と日本人(武家政権の歴史を「総括」する;天下人が歴史に与えた影響とは? ほか)
著者等紹介
鈴木真哉[スズキマサヤ]
1936年横浜市生まれ。中央大学法学部卒業。防衛庁、神奈川県等に勤務。在職中から、「歴史常識」を問い直す研究を続ける
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