内容説明
私たちは身体機能の多くを便利な機械に代行させ、じかに自然と触れ合う機会を少なくし、身体感覚を歪めてきた。賢治の作品には、豊かな身体感覚、躍動的な音色や匂いや味や触感があふれている。それらを追体験することにより、忘れていた不思議な身体感覚を取り戻すことができる。
目次
第1部 ビッグバンの訪れ―人類ノ感官はどう改変させられたのか(活字の洪水のなかで;煤色のユートピア)
第2部 禁断のトマトの実―どのようにしてはじまりの意識へ到達したのか(裂け目の彼方から;語られなかった物語)
第3部 巨きな水素のりんごのなか―外と内との交流はどのようにして可能か(融溶し震動し浮遊し;大地と天空の夢想;天気輪の柱と三角標)
著者等紹介
松田司郎[マツダシロウ]
1942年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業後、出版社に入り児童図書の編集に携わる。84年退社し、イーハトーヴを歩きはじめる。94年、イーハトーヴと宮沢賢治をテーマに個人編集誌『ワルトラワラ』を創刊し、現在二十二号を迎える。00年、花巻市で写真展“イーハトーヴの光と風”を開催、02年第12回宮沢賢治賞を受賞。大阪国際大学教授、宮沢賢治学会会員、日本児童文学学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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