内容説明
辿り着いた漱石の初恋、迫真のドキュメント!!
著者等紹介
荻原雄一[オギハラユウイチ]
学習院大学文学部国文学科卒業。埼玉大学教養学部教養学科アメリカ研究コース卒業。学習院大学大学院人文科学研究科国文学専攻修士課程修了。東京学芸大学講師などを経て、現・名古屋芸術大学教授。俳優座特別研究員を兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
2
漱石ファンではない身としても、私生活の端々が作品に活かされることを学者の研究から学べることは有意義。漱石の初恋の相手が誰なのか、評論家諸氏も様々な意見を述べているが、著者はそれらを一つずつ否定し、「井上眼科の少女」と推理する。果たして井上眼科の少女とは誰か。漱石と友人・知人との書簡を集めるところから研究は始まる。古本屋出身の作家出久根氏によると彼の手紙は1行3万円が相場。明治24年の眼科のカルテまで辿っても記録に出会えないが、その人は19歳で早逝した陸奥宗光の娘、清子と推理。学者の描く知的ミステリーだ。2016/04/08