内容説明
雨に降られ押しかけ客となった獣医と中学校教師主人のインテリ地主アリョーヒンは問わず語りに若かりし頃の恋の話を語り出す…地方裁判所副所長の妻アンナ・アレクセーエヴナに恋し互いの気持ちを口には出さず心だけ通じ合う二人、夫の転勤で引き裂かれる二人の運命は―『チェーホフとの恋』(未知谷)に綴られた人妻アヴィーロワとの秘められた恋、作家本人が肯定も否定もしなかった悲恋がアリョーヒンに重ね合わされ展開するチェーホフ実体験の“愛のかたち”三部作『箱に入った男』『すぐり』『恋について』完結。
著者等紹介
チェーホフ,アントン・P.[チェーホフ,アントンP.][Чехов,Антон П.]
1860‐1904。庶民の子として生まれ、中学の頃から苦学を重ねた。モスクワ大学医学部在学中も家計を助けるため、ユーモラスな短篇を多数の雑誌に発表。社会的関心も高く、結核を患いつつ社会活動や多彩な創作を展開した。「恋について」の他「カシタンカ」「ステーピ」「サハリン島」「中二階のある家」「犬を連れた奥さん」等の中・短篇、四大戯曲といわれる「かもめ」「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」「桜の園」等がある。鋭い視線で市井に取材し、ありふれた出来事の中に人生の深い意味を描き込み、社会の醜さを描きながらも明るい未来を予感させる作品が多い
ザトゥロフスカヤ,イリーナ[ザトゥロフスカヤ,イリーナ][Затуловская,Ирина]
1954年モスクワの画家の家庭に生まれる。幼少時から詩を創り絵を描くが、絵画とグラフィックを正式に学び、最初の個展は1989年のロンドン、以後世界各地で開催。2002年モスクワ美術家同盟よりディプロムを授与される。フレスコ、絵画、陶器、書籍デザイン、詩作、刺繍等広範囲に活躍。作品は12カ国の美術館に収蔵され、個人コレクションも多い
中村喜和[ナカムラヨシカズ]
一橋大学でロシア語を学ぶ。日本貿易振興会勤務の後、東京大学、一橋大学、共立女子大学で、ロシア語を教える。専攻はロシア文化史。日露関係史にも関心をもち、論考を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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