内容説明
日本では「政府開発援助」(ODA)が貧しい人々を助けると宣伝されてきた。しかし、インドネシア・スマトラ島の住民8396人とスマトラ象等の野生生物が、ODAにより生活・生存基盤を破壊されたとして、2002年と2003年に東京地裁に提訴した。なぜなのか?本書はこの疑問に答えてくれる。
目次
プロローグ スハルト独裁・腐敗政権に対する「援助」
第1章 誰のためのダム建設なのか?
第2章 スハルト利権ダム
第3章 住民の立ち退き問題
第4章 移転・補償同意問題
第5章 強権政治の下での住民抗議
第6章 失われたダム建設目的
第7章 欺瞞的「援助」の後遺症
第8章 高まるスハルト「腐敗」ダム撤去の声
第9章 日本での提訴
第10章 法廷での主要論点
エピローグ スハルト「腐敗」援助によるジェノサイド、エスサイド、エコサイド
著者等紹介
鷲見一夫[スミカズオ]
1938年、愛知県に生まれる。1965年、横浜市立大学文理学部国際関係課程卒業。1970年、一橋大学大学院法学研究科博士課程修了。その後、横浜市立大学専任講師、助教授、教授を経て、1992年より新潟大学法学部教授。専門は、国際環境法
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