内容説明
本書は単なる詩論ではない。詩学の参考書でもない。これは明らかに文明批判の書物であり、かつて著者が書いた『単細胞的思考』の内容と、些かも変わっているものではない。この作品は、読者を出口のない部屋から誘い出し、文化という名の時間に監禁されていた精神の禁治産者を、自然の巷に解放し、本来そうであった一人の創造者に変えることに威力を発揮するはずだ。
目次
第1章 星の歌―宮沢賢治考(花牧遊女;宗教風の恋―妹トシの死 ほか)
第2章 今日、詩人の存在は奇蹟であるか?(先を行く二つの型;言葉をさがす ほか)
第3章 奇蹟のかけら(漂泊の地として―『みちのくのうたまくら』をメデウムとして;永遠の流離者・石川啄木 ほか)
第4章 未来の友に告ぐ(アダムの時;意味付けの不当性 ほか)
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