ヒトの分子遺伝学 (第2版)

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ヒトの分子遺伝学 (第2版)

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  • サイズ A4判/ページ数 658p/高さ 28cm
  • 商品コード 9784895922791
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 “ヒト”に焦点を当てた遺伝子研究の知識を集大成した定番テキスト。4年ぶり,待望の改訂新版。最新知見をもとに全面的に書き改められた。全体は,22章(初版は20章)で構成され,分子生物学の基礎からクローン研究,遺伝子検査・診断・治療までフルカバーしており,内容をより拡充させたものとなっている。新しい章として「ヒト遺伝子の発現」,「培養細胞とその細胞抽出物を用いたヒト遺伝子の構造,発現,機能の研究法」,「動物の遺伝的改変」が加えられた他,用語集や索引を一層充実させ読者の使用の便を計った。「ヒトゲノム」を根本から包括的に理解するために,最適なテキストであり,医師,研究者問わず幅広く活用できる内容である。    

《目次》
第1章 DNAの構造と遺伝子発現 DNA、RNA、ポリペプチドの構成単位と化学結合/DNAの構造と複製/RNAの転写と遺伝子発現/RNAプロセッシング/翻訳と翻訳後のプロセッシング、およびタンパク質の構造 第2章 細胞における染色体 細胞の体制と多様性/発生/染色体の構造と機能/体細胞分裂と減数分裂は異なるタイプの細胞分裂である/ヒトの染色体の研究/染色体異常 第3章 遺伝と家系 メンデル遺伝と家系/基本的な家系パターンの複雑化/遺伝子頻度に影響する因子/非メンデル形質 第4章 細胞を用いたDNAのクローニング DNA研究法の原理とDNAクローニングの重要性/細胞を用いたDNAクローニングの原理/外来DNAの長さに応じて使い分ける各種ベクター/一本鎖DNA調製と遺伝子発現研究のためのクローニング 第5章 核酸ハイブリダイゼーションの原理 核酸プローブの調製/核酸ハイブリダイゼーションの原理/DNAクローンをプローブにした核酸集団のスクリーニング/クローニングした標的DNAの核酸ハイブリダイゼーションとマイクロアレイハイブリダイゼーション 第6章 PCR、塩基配列決定、in vitro突然変異導入 PCRの基本的な特徴/PCRの適用/DNA塩基配列決定/in vitro部位特異的突然変異導入 第7章 ヒトゲノムの構成 ヒトゲノムの一般的な構成/ヒト遺伝子の構成と分布/多重遺伝子ファミリーとコードDNAの反復配列/遺伝子外の反復配列と転位性因子 第8章 ヒト遺伝子の発現 ヒトの細胞における遺伝子発現の概要/DNAおよびRNA上の調節配列へのタンパク質因子の結合による遺伝子発現の制御/個々の遺伝子の選択的転写と選択的プロセッシング/選択的遺伝子発現の確実性と永続性:不均衡とDNAメチル化/遺伝子発現の広範囲にわたる制御とゲノムインプリンティング/Ig遺伝子およびTCR遺伝子の構成と発現の独自性 第9章 ヒトゲノムの不安定性:DNA変異と修復 突然変異、多型、DNA修復/単純な変異/反復配列間の配列交換をもたらす遺伝的機構/病気を引き起こす突然変異/反復配列が病的となる可能性 第10章 物理地図と転写地図 低密度の物理地図の作成/高密度の物理地図の作成:クロマチン線維およびDNA線維のFISHと制限酵部位のマッピング/コンティグの構築/転写地図の構築とDNAクローンから遺伝子を同定 第11章 メンデル形質の遺伝的マッピング 組み換え体と非組み換え体/遺伝マーカー/多点マッピングは2点マッピングよりも効率的である/標準的なロッドスコア解析に残る問題点 第12章 複雑な形質の遺伝的マッピング パラメトリック連鎖解析と複雑な疾患/ノンパラメトリック連鎖分析は遺伝モデルを必要としない/相関と連鎖の区別/マッピング手段としての連鎖不平衡/複雑な疾患を解析するうえで有意水準は重要である 第13章 ゲノムプロジェクト ヒトゲノムプロジェクトの歴史、組織、最終目標、そして価値/ヒトゲノムの遺伝地図作成と物理地図作成/モデル生物とそれ以外の生物のゲノムプロジェクト/ポストゲノム(塩基配列決定)時代における生命観 第14章 生命の進化におけるヒトの位置 ヒトミトコンドリアゲノムの進化と真核細胞の起源/真核生物の核ゲノムの進化:ゲノム重複と大規模な染色体変化/ヒト性染色体の進化/ヒトDNA配列ファミリーとDNA構成の進化/遺伝子構造の進化/ヒトの独自性:哺乳類のゲノム構成の比較と現生人類の進化 第15章 ヒト疾患遺伝子を見つけだす 疾患遺伝子同定の原理と戦略/位置情報にたよらず疾患遺伝子を発見するアプローチ/地図、位置、発現、機能、相同性などに基づく位置候補遺伝子アプローチ/候補遺伝子が求めている疾患遺伝子であるとの証明 第16章 分子病理学 はじめに/突然変異の命名およびデータベースには規約がある/変異の分類:機能喪失性変異と機能獲得性/遺伝子機能の喪失/機能獲得性変異/分子病理学:遺伝子から疾患へ/分子病理学:疾患から遺伝子へ/染色体異常の分子病理学 第17章 個人および集団を対象とした遺伝学的検査 直接検査:試料が正常か異常かの判断/遺伝子追跡/集団のスクリーニング/個人の同定や血縁関係の決定に利用されるDNAプロファイリング 第18章 がんの遺伝学 がんは多細胞生物に起こる自然な最後の状態である/がん細胞の変異は通常は限られた過程にしか影響を与えない/がん遺伝子/がん原遺伝子の活性化/がん抑制遺伝子/細胞周期の制御/遺伝情報の完全な制御/がんの多段階説 第19章 複雑な疾患:理論と結果 非メンデル形質が遺伝的か否かの決定:家系、双生児、養子研究の役割/量的形質の多遺伝子理論/不連続な形質の多遺伝子理論/形質の多遺伝子性の程度を分離解析により検討/複雑な疾患における遺伝要因の解析例 第20章 培養細胞とその細胞抽出物を用いたヒト遺伝子の構造、発現、機能の研究法 遺伝子の構造と転写産物マッピングについての研究法/培養細胞や細胞抽出物を用いた遺伝子発現の研究法/調節配列の同定:レポーター遺伝子とDNA‐タンパク質間相互作用の利用/タンパク質と巨大分子の結合に基づく遺伝子機能の解析 第21章 動物の遺伝的改変 動物の遺伝的改変の概要/トランスジェニック動物の作製と応用/マウス胚性幹細胞を用いた遺伝子ターゲティングと遺伝子トラップ/トランスジェニック技術と遺伝子ターゲティングを用いた疾患モデル動物の作製/体細胞の核移植による動物の遺伝的操作 第22章 遺伝子治療をはじめとする分子遺伝学に基づく治療法 分子遺伝学に基づいた治療と組み換えタンパク質や遺伝子操作ワクチン/古典的遺伝子治療技術/標的遺伝子の発現阻害と変異の修正に基づくin vivo治療/遺伝性疾患に対する遺伝子治療/腫瘍性疾患と感染症に対する遺伝子治療/ヒト遺伝子治療の倫理問題

目次

DNAの構造と遺伝子発現
細胞における染色体
遺伝と家系
細胞を用いたDNAのクローニング
核酸ハイブリダイゼーション
PCR、塩基配列決定、in vitro突然変異導入
ヒトゲノムの構成
ヒト遺伝子の発現
ヒトゲノムの不安定性―DNAの変異と修復
物理地図と転写地図
メンデル形質の遺伝子マッピング
複雑な形式の遺伝子マッピング
ゲノムプロジェクト
生命の進化におけるヒトのイチ
ヒト疾患遺伝子を見つけだす
分子病理学
個人および集団を対象とした遺伝子学的検査
がんの遺伝子
複雑な疾患:理論と結果
培養細胞とその抽出物を用いた、ヒト遺伝子の構造、発現、機能の研究法
動物の遺伝的改変
遺伝子治療をはじめとする分子遺伝学に基づく治療法

著者等紹介

村松正実[ムラマツマサミ]
埼玉医科大学ゲノム医学研究センター所長

木南凌[コミナミリョウ]
新潟大学大学院医歯学総合研究科遺伝子制御講座教授

笹月健彦[ツジショウジ]
九州大学生体防御医学研究所免疫遺伝学分野教授

辻省次[ツジショウジ]
新潟大学脳研究所所長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。