内容説明
草一という名の従兄と青い鳥に誘われて、水紅色の愛へおもむく畏るべき少年たち。カラー・イラスト入り初の書き下ろしファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinakko
11
偏愛本。水蜜、水紅色(ときいろ)、水蓮、泥濘、池塘、泡沫、陽炎、憂鬱、瑠璃色の水笛。水蜜…。“頬白鳥(ほおじろ)が生きているという自覚を持っていない以上、彼にとって死は何の意味も持たない。”2021/06/01
ホレイシア
7
蓮の咲く池がおそろしくなりますが、好きなんだよなー、この雰囲気が。2008/01/06
紫陽花
5
挿絵がとても素敵。なぜ草一が夜中に沼の周りを歩いていたのか、なぜ水笛がなったのか、紅於と草一はその後どうなったのか…曖昧な終わり方だったけどそれがまゆみさんの魅力なのかな。初期作品はまだあまり読んでいないのでもっと読んでみたいと思いました。2014/03/21
ゼニガメ
3
【酉年の本】感想が難しい。沼に魅せられた少年が自ら沼に身を沈める。ホラーのようだが、妖しい空気とほの暗い幸福感が漂っていて、怖さや不気味さはない。挿し絵の頬白鳥がイメージより大人びていてびっくり。2017/08/31
ゆゆゆ
3
水蓮の咲く沼の描写がとても綺麗。泥だらけで微笑む頬白鳥の様子が狂気じみていてゾクっとします。2012/06/09