内容説明
世界的に活躍する作曲家、指揮者、演奏家にユダヤ人が多いことはよく知られた事実である。旧約聖書時代に始まるユダヤ人の祈りの音楽が、どのように発展し、西洋音楽に影響を与えていったのか。そして、これを受け継いだ近・現代のユダヤ人音楽家たちが、反ユダヤ主義の嵐の中でその芸術性をいかに発揮していったのか。メンデルスゾーン、マーラー、バーンスタインなど、代表的なユダヤ人音楽家たちの生涯を興味深くつづる。
目次
1部 音楽によるユダヤ歴史散歩(祈りの音楽;聖書のなかの音楽;第二神殿時代;ユダヤ教会音楽の発展;ヨーロッパにおける離散のユダヤ人)
2部 ユダヤ人音楽家とそれをとりまく人々(フェリックス・メンデルスゾーン―ヨーロッパ社会に同化したユダヤ人音楽家;グスタフ・マーラー―勃興する反ユダヤ主義と戦った音楽家;ブルーノ・ワルター―マーラー音楽普及につとめたユダヤ人指揮者;トスカニーニとフルトヴェングラー―ナチスに対抗したが、生き方の違った二大指揮者;バーンスタインとカラヤン―アメリカとヨーロッパを代表する二人の音楽家;イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団―ユダヤ人のオーケストラの歩み;現代にうけ継がれた調べ)
感想・レビュー
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風鈴
2
知り合いがユダヤ人に著名な音楽家が多いのは何故なのか調べて欲しいと言われこの本に辿り着く。旧約聖書の時代から始まるユダヤ人の祈りの音楽がいかに発展し、西洋音楽に影響を与えたか。これを受継いだ近、現代のユダヤ人音楽家は反ユダヤ主義の嵐の中芸術性をどう発揮していったのか。メンデルスゾーン、マーラー、バーンスタイン等の生涯とても興味深かった。歴史の中で迫害、追放され、ゲットーに閉じ込められても生延びる為、何より子供の教育に力をいれたユダヤ人、音楽も同様だと。かつて日本移民達も子供の教育に力を注いだ事を思い出す。2021/10/28
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