内容説明
大事なのは、ほかの人にどう見えるか、じゃない―自分らしくあるために、母から娘へ受け継がれていく「物語」。
著者等紹介
シオドア，アドリア［シオドア，アドリア］ ［Ｔｈｅｏｄｏｒｅ，Ａｄｒｅａ］
小児科医。本作が児童文学作家としてのデビュー作。アメリカ、ロングアイランドで育つ。片時も手から本を離さないほど読書が大好きな少女だった。現在、ノースカロライナ州ダーラム在住、地元の児童擁護施設に勤務している
ロビンソン，エリン・Ｋ．［ロビンソン，エリンＫ．］ ［Ｒｏｂｉｎｓｏｎ，Ｅｒｉｎ Ｋ．］
イラストレーター。美術学校でデザインと絵画を学ぶ。作品はニューヨークタイムズ紙などで紹介され、エミー賞のニュース・ドキュメンタリー部門にノミネートされた。現在、ニューヨークとワシントンを行き来しながら仕事をしている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko＠ヴィタリにゃん
73
肌や髪の色、体型で区別・差別しているのは人間だけの愚かな行為。人間のみが考えた馬鹿げた事によってどれほどの人々が傷ついているか。動物は毛色や顔、体型で差別したりしない正直で綺麗な生き物。リンカーンがいなかったまだ奴隷だったぜ！っていう白人の愚かさ😡😡😡奴隷行為そのものが悪いんですよ😡😡😡どんな状況にも誇り高く生きている動物たちを見習って強く生きて行きたいけど、、、心が折れる時がありますよね、愚かな人々のせいで。2022/10/09
がらくたどん
71
クラスで一人の茶色い肌。奴隷制の勉強をするときに感じる周囲からの視線。「だから」白人と共に勉強できるのは「ありがたいこと」。何が「だから」？どうして自分だけが「ありがたいこと」と思わないといけない？白人の皆は「普通の事」って思っているんじゃないかな？アメリカの黒人奴隷にルーツを持つ作者の絵本だが、そう例えば被災地から避難してきたあの子・ご両親が外国から来たあの子・お家に障碍のある家族がいるあの子を思い浮かべて読んでほしい本。自分に気後れさせる視線を感じたら「どうどうと立って空高く」って一緒に思って欲しい本2022/10/02
とよぽん
65
教室でただ一人肌の色が違う自分・・・歴史の授業で奴隷制のことを学ぶ・・・。周りの視線が気になる。お母さんのおばあちゃんのおばあちゃんは、奴隷として生まれた。お母さんのおばあちゃんは、自由人として生まれた。アメリカの南部で育ったお母さんは、看護師になりたくて北部にやってきた。家族の歴史をたどりながら、今も歴史教育において傷ついている子どもたちに、作者は心強いメッセージを送っている。「祖先の闘いや生きのびようとした意志に誇りをもち、本来の自分になる」ことができるようにと。邦題が素晴らしい。2024/06/05
ネギっ子gen
63
【大事なのは、他の人にどう見えるか、じゃなくて、鏡に写った自分に「何が見えるの？」って問いかけてみること】 教室に黒人はわたしだけ。奴隷制の授業中、みんながわたしを見ているように感じがして、教室の外に逃げたくて仕方なかった。逃げるのではなくて、ルーツに向き合い、自分を見つめることの大切さを伝える絵本。小児科医でもある著者は、「あとがき」でこう書きます。＜本書は、学校での自分の体験を思い出し、私の家族の歴史がこの国の黒人の歴史とからみ合っていることに思いをめぐらせたことから生まれました＞と。絵も良かった。⇒2022/09/26
zero1
61
差別は人間の本能か。ハーパー・リー原作の名作映画「アラバマ物語」でフィンチ弁護士がどれだけ尊敬されていても。キング牧師をはじめとする公民権運動が今日まで継承されようとも。差別は終わらない。人は忘れる。「ルーツ」(ヘイリー)のことも。クラスで唯一の黒人少女から見た差別の世界。📚️日本に差別は無いから関係ない？それは本当かい？📚️教科書の老舗、光村が22年から出している絵本。【差別の継承】を考えるきっかけにはなる。2024/05/27
