内容説明
本書は、胃粘液に関する基本的な事項をわかりやすく解説し、多くの研究者、臨床医家に粘液研究の現状を理解していただくために、“胃粘液、とくにムチン”に関しての基本的に重要な内容はできるだけ残し、追加・修正をしつつ、それらに粘液研究のトピックスを加え解説した。また、図や表を豊富に入れ、文章も平易、簡潔にして、気楽に眺めていただけるように心がけた。
目次
胃粘液の概要―胃粘液産生細胞と粘液のアウトライン
胃ムチンの構造―分子構造、糖鎖構造およびペプチド構造研究の現況
胃ムチンの組成―各粘液産生細胞に存在するムチンの種類と性状の差異
胃ムチンの産生―細胞内におけるムチンの生合成過程
胃ムチンの機能―分離したムチンのもつ性質とその防御機構における役割
胃ムチンに対するモノクローナル抗体―ムチンの機能の違いを解明すると期待されるモノクローナル抗体の開発
胃ムチンの分離法および定量法―胃粘膜、粘液ゲル層、胃液からのムチンの分離・定量テクニック
胃ムチンの分布―胃粘膜、粘液ゲル、胃液中に分布するムチンの数量的分析
胃ムチンの変動―生理的状態変化、薬剤投与、病態変化によるムチンの量および質の変動〔ほか〕
