内容説明
どうして秋田名物なの?なぜ、おバアちゃんが売り子なの?名前を付けたのは誰?冬も路上にいるのは、なぜ?ババヘラは喫茶店?秋田名物の謎を追う。
目次
1 商標登録 以前と以後
2 ババヘラ誕生の日
3 ネーミングの謎
4 ババヘラのルーツを訪ねて
5 ババヘラという仕事
6 売り子たちの舞台裏
7 路上のゲリラたち
著者等紹介
あんばいこう[アンバイコウ]
1949年秋田県湯沢市に生まれる。本名・安倍甲。秋田大学を中退し、現在は出版社経営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪紫
27
秋田県民の甘味ソウルフード。ババヘラ。いつの間にかそばにいて、いつの間にか覚えてそう呼んでるそんな存在。そう、他にほとんど通らない山道に現れるなど(小さい頃家族旅行で見てみんなで話題になってた)ババヘラのおばちゃんは神出鬼没。・・・そんなババヘラの当たり前の生態や法律問題を書く一冊。・・・地元にいると当たり前で特に気にしてなかったとこ多かったなぁ。路上問題とか、トトロや白雪姫のカバーとか(全部見たわ)。2020/09/08
gotomegu
6
1ダース文庫番外編。アイスクリームの露店売りってポピュラーだったんですね。知らなかった。地方は都会と違って更新が遅いので、辺地にいくほど昔の風習とか文化が残っているような気がする。先日食品衛生責任者の講習を受けにいったんだけれど、かつてはこういう売り子がたくさんいたから氷菓を作る衛生上のルールがわざわざあったんだね。謎が解けた。「ババヘラ」とは、ババアがヘラで盛ってくれるアイスクリームのこと。語感がなんとも強烈。秋田ではまだまだ人気みたいで、よくみかけるらしい。2021/02/19
西澤 隆
4
確かに言われて見れば「ババ」は蔑称。孫が愛を持っていう「ばあば」とはちがうし商品の名前としての「ババヘラ」が放送などでも言いにくい微妙なものであったのはわかる。ひょんな外圧から登録商標となることで変わったババヘラアイスの取り上げられ方を「秋田にこんなかわったアイスがあるよ」的なキワモノ的見方ではなく、ルーツや「なぜ誰も通らない不採算エリアにいるのか」、路上占有や「加工しての販売=喫茶店営業なのに営業許可はいいのか」といった点など、法にかかわる歴史的経緯の検証まで。楽しい読み物だけれど確かに「研究」なのです2021/09/23
kikikko
4
徹底的に研究してあって非常に面白かった。あれこれ説明しまくりたいのだけど詳しくはこの著書を読んでもらいたいので割愛。この本を面白いと感じるのは「ババヘラ」に馴染みある背景もあるんだろうなぁ。よく46号沿いの駐車帯に居るのを見かけるけれど最近は秋田方面へ行ってないからわからない。ババヘラはよく「そんなに美味しいものじゃない」と聞くけれど、ババヘラの歴史を知ると、その味も感慨深く感じるんじゃないかと思う。まだ食べたことない私。見かけたら絶対買ってみようと決めた。2012/09/19
quintia
3
商標登録とか路上販売とかの問題もあって楽しい話題ばかりというわけにはいかないが、それでもまあ総じて楽しい本。ちょっとまとまりにかけている感じもするが、もともとが雑談的な話題なのでそれでもいいか。「ババヘラの一日は早い。」の一文に吹き出した。2013/05/30