光芒社reproduction
二十歳のエチュード

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784895421867
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

1946年(昭和21)逗子海岸にて深夜入水自殺した若き仏文学徒・原口統三は一冊の大学ノートを友人に遺した。『二十歳のエチュード』と題されて刊行されたこの手記は、以来すぐれた文学的遺書として、戦後のすぐれた文学者をはじめ数多くの若者たちに影響を与え、「青春の神話」として読みつがれてきた。そして、現代。安易に死を選ぶ青少年の問題がとりざたされる中で、本書は静かに、時の彼方から、私たちの「生と死」を問いかけている…。

目次

初期詩篇(天外脱走;海に眠る日;小唄;断片)
二十歳のエチュード(訣別の辞に代えて;Etudes)
書簡・遺書・雑篇

著者等紹介

原口統三[ハラグチトウゾウ]
1927年1月14日、旧朝鮮京城府南米倉町に生まれる。1939年旧満洲国奉天一中入学。1941年旧関東州大連一中第三学年に転入。1944年大連一中卒業、4月旧第一高等学校文科丙類入学までの十余年間、旧満洲国諸所を転居、また中国を旅行す。1946年10月2日、赤城山にて自殺未遂。10月25日深夜、神奈川県逗子海岸にて入水。十九歳十か月
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感想・レビュー

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なる

12
若いうちに文学に浸ってしまうと老成して世界にある種の達観あるいは失望することが多い、というのが個人的な感覚なのだけれど、その(ある種の究極形であり)極論であるところの自死を、わずか二十歳にして選んだ原口統三の、生前に残した詩や断片を紹介している。結果的に未遂となった赤城山までのエチュードと、その二週間後に逗子で実行した直前までの遺書で構成されている。折りしも戦禍の国内において自然と内面へ向かう機会が多かったのだろうか、二十歳とは思えない博学と少しだけ垣間見える青臭さみたいなものがヒリヒリとくる。2024/03/23

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