内容説明
診断推論とは…単に問題点を羅列してから、それぞれに鑑別診断リストを作成する以上の方法である。簡単に覚えられる「ルール」があり、日々遭遇する症例の大部分に適応できる。3~4つのステップに沿って進める系統立てたアプローチである。思考の枠組みができることで、必要な情報を簡単に引き出せるようになる。長い鑑別診断リストを覚える必要が減らせる。「明白そうに」みえる診断名に囚われなくなる。つまり確証バイアスに陥ることを避けられる。適切な病歴聴取を行うきっかけとなり、見逃しのない臨床検査を実施できるようになる。診断方法や治療方法の論理的な根拠があるため、飼い主とのコミュニケーションが円滑になる。どうしようもない症例が、何とかなる症例に変わる!
目次
プロブレムに即した帰納的診断推論とは
嘔吐と吐出
下痢
体重減少
腹部膨満
脱力
発作、虚脱、奇妙な症状
くしゃみ、呼吸困難、咳、その他の呼吸器症状
貧血
黄疸
出血
多飲多尿、尿濃縮機能不全
歩様異常
掻痒と落屑
著者等紹介
馬場健司[ババケンジ]
1975年神奈川県生まれ。博士(獣医学)、山口大学共同獣医学部臨床獣医学講座獣医内科学分野准教授。2001年東京大学卒業後、2005年東京大学大学院農学生命科学研究科にて学位取得。京都大学ウイルス研究所の博士研究員を経て、2008年より山口大学農学部助教。2012年より現職。主な研究テーマは消化器疾患や血液疾患の病態解明など。山口大学動物医療センターでは消化器疾患を中心に内科疾患全般の診断・治療にあたっている
福田淳志[フクダアツシ]
1981年千葉県生まれ。東京農工大学農学部獣医学科卒業後、横浜のすすきの動物病院など首都圏にて小動物臨床獣医師として勤務。現在はキャリアカラー株式会社に登録し、獣医療を包括的にサポートする業務についている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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