内容説明
生まれつきふわふわと“浮いてしまう”少年の奇妙な大冒険!世界各国をめぐり、ついに宇宙まで!?
著者等紹介
ボイン,ジョン[ボイン,ジョン] [Boyne,John]
アイルランド、ダブリン生まれ。『縞模様のパジャマの少年』(千葉茂樹訳、岩波書店)はベストセラーとなり、30カ国以上に翻訳された。マーク・ハーマン監督により映画化もされた
ジェファーズ,オリヴァー[ジェファーズ,オリヴァー] [Jeffers,Oliver]
北アイルランド、ベルファスト生まれ。画家・作家
代田亜香子[ダイタアカコ]
神奈川県生まれ。立教大学英米文学科卒業後、会社員を経て翻訳家に
金原瑞人[カネハラミズヒト]
岡山市生まれ。法政大学教授。翻訳家。ヤングアダルト小説をはじめ、海外文学作品の紹介者として不動の人気を誇る。著書・訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すみの
20
おぎゃあ~と生まれた瞬間から宙に浮く赤ちゃん、バーナビーは、ふつうであることを好む両親のもとで大きくなるが、「浮く」ことにより世間から好奇の眼で見られることを嫌う両親からとうとう置き去りにされる。「浮く」ことは異質ではないし、むしろ個性。浮いて世界を旅するバーナビーの体験談が楽しい!バーナビーは浮くけどとても良い子です!2014/11/23
昼夜
17
普通ってなに?経験も考え方も生活スタイルもみんな違うのに自分は普通、みんな自分と同じ感覚、感性だと思い込んでるのはどうしてなの?普通に込められている意味を大勢の人からアンケートを取ったらどうなるのか、平均値を取れたら本当に普通の意味になるのか非常に興味がある。2019/03/10
スイ
11
子育て中の身に、突き刺さる一冊。 普通を何より大事にして来た夫婦に生まれた子供は、生まれた時からふわふわ浮いてしまう子。 そこで夫婦が取る行動には、頭が熱くなるほどの怒りを覚えるのだけど、これに類似することを自分が絶対に絶対にどんな状況でもしないとは言えないことに打ちのめされる。 多くの親がそうではないだろうか。 主人公のバーナビーも彼が出会う様々な人も魅力的で、子供の目から見れば愉快で、子供の側に寄り添ってくれる作品なので、もちろん子供達にも勧めたい。 しかし同時に是非大人も!大人も! ラストシーンは2017/01/08
みー
6
余りに「普通」に拘る両親のもとに生まれてきた、普通じゃない子供。バーナビー。 彼は意思とは関係なく浮いちゃう体の持ち主だった!普通に拘る余りに、普通じゃない彼を受け入れられず、恐ろしい行動に出る両親。これは共感できないなぁ。 「普通」「自分らしく生きる」事への問いがこの物語のテーマとなっているが、「個性」と捉えるか「偏見」と見るか・・厳しい問題を明るくユーモラスに描いている事によって、重くなりがちな内容が前向きに明るくなっている。2014/11/04
mizuha
4
生まれつき重力に逆らって浮き上がってしまう主人公バーナビーは8才の男の子。両親の信条は、普通で目立たないことなので、バーナビーの事は悩みの種。そんな両親は、普通であることに固執するばかりにありえない決断をしてしまう。為すすべもなく始まってしまった冒険で、色々な人たちと出会い、考え、やっぱり家に帰りたいと願うバーナビーはとても良い子。普通って?自分らしいって?と、繰り返し問われる物語。2014/04/28