内容説明
十二イマームというイスラーム初期指導者への崇敬は「美質の書」という伝承文献群にさまざまに語られてきた。その崇敬はシーア派はもちろんスンナ派にも及び、両派は崇敬内容を相互に引用しつつそれぞれの信仰世界を作りあげてきた。本書は、貴重な文献を渉猟し、緻密な学的交流を分析、新たなイスラーム史を展望する好著である。
目次
1 美質と初期イスラームの指導者(預言者ムハンマドの死と後継者問題;美質とウンマの指導者位)
2 スンナ派の間のアリー崇敬と十二イマーム崇敬(アリー一族への崇敬;十二イマーム崇敬流行の時代;美質の書の内容;美質の書著者たちのスンナ派性―ガディール・フンムのハディース解釈;十二世紀‐十四世紀西アジアの社会―スンナ派学者の十二イマーム崇敬の背景)
3 十二イマーム崇敬とスンナ派・シーア派(イブン・カスィールの批判;イラクのシーア派学者たちの反応;イランのシーア派学者たち―もう一つの反応)
著者等紹介
水上遼[ミズカミリョウ]
1987年生まれ。茨城県出身。東京大学大学院人文社会系研究科アジア史専門分野博士課程在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
sovereigncountr
0
本書は、中世のイラク地域におけるスンナ派とシーア派の交流を論じている。近年の「宗派曖昧性」研究の一端に位置付けられよう。宗教対立が高まる現代を相対化する上で極めて示唆的である。2025/12/31
ハッカうどん
0
参考文献 シーア派で崇敬される十二イマームがスンナ派においても崇敬される動きがあった(ただしその解釈はカリフ制に反しない程度で)というのが興味深い。ブックレットどおり、宗派間の境界は、ある程度流動的なものから厳密なものへと硬化したのだなと素直に受け取った。「美質の書」まだまだ未開拓の分野というので、著者を応援したい。2025/06/27
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