目次
1 物語性と歴史性(聖山は遠くにありて―19世紀の修道士パルフェーニーのアトス;歴史のなかの聖地と記憶のなかの“聖地”―福建客家社会における寧化石壁、李氏大宗祠、保生大帝廟;聖地と物語―マハーヌバーヴ教団の事例から)
2 観光化と再整備(北ロシアにおける聖地と文化遺産―社会主義の経験と景観表象の変容;近代中国の指導者ゆかりの聖地構築;グローバル化を生きるインド「仏教聖地」)
3 再聖地化の諸相(新仏教聖地建設の夢―カルムィク人の仏教復興と民族文化復興のあいだ;聖地言説と信仰実践―中国梅州市の呂帝廟をめぐる「聖地」の複雑性;洪水を超えて―南インド、タミル農村における廃墟の聖地化)
4 イデオロギーの介入(ロシアの「メッカ」の創造―ロシア連邦ボルガル遺跡の開発とイスラーム;「中華聖地」と「我々の聖地」に見る現代中国の政治、宗教、親族―炎帝黄帝陵から祖先墓まで;インド・ヒンドゥー聖地の複数化する宗教資源とその正当性)
著者等紹介
杉本良男[スギモトヨシオ]
1950年生まれ。博士(社会人類学)(東京都立大学)。国立民族学博物館名誉教授。専門は社会人類学、南アジア研究。現在は、インド農村社会の構造変動、ポピュラー・カルチャーとナショナリズム、神智協会と南アジア・ナショナリズム、などについて調査研究を行っている
松尾瑞穂[マツオミズホ]
2007年総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専攻は文化人類学、ジェンダー医療人類学。現在、国立民族学博物館超域フィールド科学研究部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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