内容説明
ナショナリズム研究の事例分析として始まった探求の、ひとつの到達点としてその成果を「一神教徒の民族誌」というかたちで提示。亡国、改宗、移住といった歴史的経験を通し、ラフの人々の得た救済観や民族・国家観、民族とは何か、に鋭く迫る。
目次
第1章 「一神教徒の視点から」の文化理解
第2章 国家のはざまで―歴史的背景
第3章 ラフ宗教史にみる「信仰の干満」
第4章 「亡国の民」の形成
第5章 「ラフであること」をめぐって
第6章 合理化と平信徒
第7章 耐え難いこの世を生きる
第8章 現代タイ国とラフ
第9章 結論