内容説明
「人の移動」と「文化の創造・再編」。民族と宗教の問題は、移民社会において鮮鋭に立ち現れる。その構造と諸相を現場から分析した期待の論集。
目次
総論―アジア移民のエスニシティと宗教
在日ベトナム系住民の宗教実践とエスニック・アイデンティティ
在日ビルマ人と日本人の相互行為における自己表象―「期待」と「ずれ」
中華街における祭祇・芸能の創出と華僑エスニシティの再編―長崎・神戸・横浜を比較して
中国朝鮮族社会におけるキリスト教の受容と展開―韓国人による影響を中心として
移民の宗教の「社会的形態」とエスニシティ―台湾系仏教運動を手がかりとして
拡散する台湾社会と宗教―新興宗教を例として
台湾ナショナリズムについての一考察―廟宇を通じた両岸交流を契機として
イスラーム復興とアイデンティティの政治学―スールー諸島サマ人の事例から
交錯する呼称とモノのやりとり―フィリピン華僑・華人研究再考に向けて
ベトナム華人カトリック教会研究序説―移民・難民研究の応用例
パターン・アイデンティティの変容―タイ国北部パターン系移民の宗教とエスニシティ
雲南系漢人における移住・家族・祭祀―タイ北部の事例から
著者等紹介
吉原和男[ヨシハラカズオ]
1949生まれ。慶応義塾大学大学院博士課程修了。慶応義塾大学教授
ペトロ,クネヒト[ペトロ,クネヒト][Peter,Knecht]
1937生まれ。東京大学大学院社会学研究科文化人類学専攻博士課程修了。南山大学人類学研究所長
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