出版社内容情報
●内容紹介(版元ドットコムより)
日本語の音声言語理解について中国北方方言話者と上海語話者,非中国語系話者を比較調査した。その結果,母語に破裂音の有声・無声の対立を持たない北方方言話者は,日本語の音声言語で生起頻度の高い破裂音の習得が困難なため,音声言語の意味理解が劣ることを明らかにした。しかし,初期段階での音声・音韻教育は,アカデミックな音声言語理解が中心となる上級段階で,北方方言話者にも集団規模で効果をもたらし,第一言語の音韻体系や個人差にも優る大きな要因として作用することを実証した。
目次
第1章 序論
第2章 先行研究の検討から仮説モデルへ
第3章 日本語の音声言語理解に関与する要因
第4章 第一言語の音韻転移と第二言語の音声言語理解
第5章 第一言語の音韻転移を促進・抑制する社会的要因
第6章 第二言語の音声言語理解に動的に関与する複合的要因
資料
著者等紹介
山本富美子[ヤマモトフミコ]
1950年、愛知県に生まれる。現在、武蔵野大学文学部・大学院言語文化専攻教授。略歴:名古屋大学大学院文学研究科社会学専攻修士課程修了。博士(日本語学・日本語教育学2007年、名古屋外国語大学)。名古屋大学非常勤講師、富山大学専任講師、立命館大学助教授、立命館アジア太平洋大学教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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