出版社内容情報
古代日本語のテンス・アスペクト的研究については1992年の前著『古代日本語動詞のテンス・アスペクト』刊行のころから、さまざまな研究者による論が公表されてきているが、古代語の事実についての評価、およびその事実がどのような体系をなすかに関して、必ずしも一致点が見出されているとはいえない。そうした最近の研究動向を見極めつつ、前著以降の研究成果をもりこむとともに、形態論的なアプローチを徹底させることによってテンス・アスペクト的な意味的事実を確定し、スタンダードとなるような古代日本語の時間表現の体系をよりシステマティックなかたちで提示したい。
目次
第1部 現代日本語動詞のテンス・アスペクト・パーフェクト(“テンス・アスペクト”;その他の時間的カテゴリー)
第2部 古代日本語時間表現の研究史(近代文語文典の時制認識;完了の助動詞をめぐる最近の研究動向;語り論の系譜 ほか)
第3部 古代日本語動詞のテンス・アスペクト・パーフェクト(テンス・アスペクト・パーフェクト体系;はだかの形の個別的意味;ツ形、ヌ形の個別的意味 ほか)
著者等紹介
鈴木泰[スズキタイ]
1945年タイにうまれ、横浜、東京でそだち、現在さいたま市在住。1975年東京大学大学院博士課程退学。山形大学、武蔵大学、お茶の水女子大学をへて、現在東京大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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