出版社内容情報
「構文」という観点を持たなかった従来の日本語研究では、「動詞の多義性」「格助詞の交替現象」「意味役割と格表示」といった問題は個別に扱われてきた。これらを統一的に説明すべく、本書では「イメージ・スキーマに基づく格パターン構文」を提案する。さらに、日本語における「構文の形式」とは何か、「構文の意味」を動機付けているものは何か、という最も根本的な問題に対しても、記述的な研究成果を踏まえて論じる。
目次
第1部 従来の構文モデル―その可能性と限界(序論;構文文法の概要:Goldberg(1995)を中心に
Goldberg(1995)の構文モデルの可能性と限界)
第2部 新たな構文モデル―イメージ・スキーマに基づく格パターン構文(構文の形式と意味、及び、構文の意味拡張;構文の意味を動機付けるもの:イメージ・スキーマ;日本語の構文:イメージ・スキーマと格パターンの統合体;格助詞と構文)
まとめ
著者等紹介
伊藤健人[イトウタケト]
博士(言語学)。専門分野は、日本語学、日本語教育学。神田外語大学大学院言語科学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、明海大学講師を経て、群馬県立女子大学文学部国文学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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