内容説明
たとえ制度や労働条件が整っていなくても、目の前の切羽詰まった親子は見過せず、わが身を削るようにして保育を続けてきた日本の保育労働者たち。この構造は、保育の市場化が急速に進む今日、どれほど変わったと言えるだろうか。保育労働の歴史と現状を、保育者の内発性と外的条件の両面から丹念に描き出すことで、保育者の専門性を形づくるものは何かを問う。
目次
序章 政策課題としての保育労働研究の意義(保育労働研究の到達点;政策課題として浮上する保育労働力問題 ほか)
第1章 戦前の保育労働者状態と社会的地位(戦前の託児所を担った保育者の実態;戦前の保育者の社会的地位―賃金比較から見えてくるもの ほか)
第2章 北海道保育者調査に見る現代の保育労働者状態(調査の概要と調査回答者;子どもや保護者の困難、保育職場の変化 ほか)
第3章 保育者の職務内容と知識・技能習得過程(調査対象と調査方法;保育者の職務内容と保育者に必要となる知識・技能 ほか)
第4章 ライフヒストリーに見る保育者としてのキャリア形成(研究の視点と分析の方法;I先生の語りからたどる保育者としての歩み ほか)
著者等紹介
垣内国光[カキウチクニミツ]
明星大学人文学部教授。専門は、子ども家庭福祉論、子育て支援論、保育労働者問題
義基祐正[ヨシモトユウセイ]
日本工学院八王子専門学校非常勤講師、近畿大学豊岡短期大学非常勤講師、小平市スクールソーシャルワーカー。専門は、保育問題、社会福祉
川村雅則[カワムラマサノリ]
北海学園大学経済学部教授。専門は、労働経済、社会政策
小尾晴美[オビハルミ]
東京学芸大学・大正大学・日本福祉教育専門学校非常勤講師。専門は、社会政策論、労働社会学
奥山優佳[オクヤマユカ]
東北文教大学短期大学部准教授。専門は、教育学(幼児教育)、特に保育者論・幼児理解(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
ayumu