内容説明
「仕合せは自分で探すもの。なぜなら神さまは雲のなかにいるのだから…」。いつも前向きに愉しく生き、九十八歳の天寿を全うした宇野千代。彼女の一生は素晴らしき出会いに恵まれた一生でもあった。綺羅星のごとくにきらめく人々との魂の交流を綴った文庫オリジナル・エッセイ集。
目次
1 男たち(一刻も仕事を忘れない男の本性―谷崎潤一郎;ちゃんと何か見ている眼―川端康成;全生活が一つの砲弾のようなもの―小林秀雄;いつ会っても同じ人―青山二郎 ほか)
2 女たち(私は一種のしっと心を持った―三宅やす子と三宅艶子;人情にこういう美しいものがある―岡本かの子;誰でも一瞬のうちに好きになる―林芙美子;行動も書くものも真っ直ぐ―平林たい子 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカヅキカゲリ
1
点字図書館で「宇野千代さんの小説を」とリクエストしたのにエッセイばかりきた。だけど、却って善かったかも知れない。 交友の広さに脱帽! 宇野千代さんの魅力あってのことだろう。2015/01/11
くるくる
1
借り読み。宇野千代さん、初読みです。著名な作家さんとの思い出を書いたエッセイなのですが、印象深かったのは2点。宇野さんと登場する作家さんたちの「文学」に対する意識の高さ。そしてご年配の時に書かれたこのエッセイの中の宇野さんの思い出の軽やかさと鮮やかさです。今はまだ痛みの残る自分の思い出も、こんなふうに褪せずに大切に思い返せるときがくるのかなぁと憧憬。2014/07/03
双海(ふたみ)
1
「仕合せは自分で探すもの。なぜなら神さまは雲のなかにいるのだから・・・」2013/08/04