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ちくま新書
数学による思考のレッスン

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066756
  • NDC分類 410
  • Cコード C0241

出版社内容情報

隠された問いを発見し、自前のストーリーを構築する思考の力とは何か。数学五輪メダリストを育てる著者が体験に基づいて問題提起する、数学的「考えるヒント」。

内容説明

「考える力」の精髄は、論理性ではなく想像力にある―数多くの数学五輪メダリストを育ててきた著者は、優れた知性に共通して備わる資質を見つめ続けてきた。本書は、算数・数学を中心とした歯ごたえのある問題を解くことを通じて、読者が思考に際して頭の中で起きていることを自覚し、自らの思考力をどうすれば伸ばせるのか手がかりを得ることを目指す。学校教育では学べないトップレベルの思考の奥義をひもとく、数学版「新・考えるヒント」。

目次

第1章 思考とは何か(「考える」についての素朴な観察;人間は情報処理装置ではない ほか)
第2章 数学による探究(まずはモデルを形成しそれへ帰着させる;モデル思考の本質 ほか)
第3章 現実への適用(日常世界ですら「知る」ことは困難;メディアの問題 ほか)
第4章 時代が求める思考力(論理と想像力;イメージ・シンボルを整理する一手段としての論理 ほか)

著者等紹介

栗田哲也[クリタテツヤ]
1961年東京都生まれ。東京大学文学部中退後、数学関連の予備校・塾・出版社に在籍。93年度より数学オリンピックを目指す学生のための駿台英才セミナーの講師を務める。現在はそのかたわら、月刊誌「中学への算数」「大学への数学」(以上、東京出版)などに寄稿する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

26
著者の本2冊目。「考える」ということについて本当に多面的に考えている。重要なのは頭の中にある世界モデルを目の前の課題に対して足りない部分を補って当てはめる想像力。論理はあくまで補助的なものに過ぎないという。これは最近の認知科学の主張とも一致している。算数・数学でも多くのパターンまたは概念を身に付けて問題を解いてそれを引き出して試行錯誤する訓練をする。見たことない問題は手持ちの武器を組み合わえたり補っていく。それがまさに「考える」ことになっている。2023/01/22

SOHSA

25
《購入本》第1章「思考とは何か」と第3章「現実への適用」が特に興味深い。思考と論理の包含関係、言語の不完全性の自覚など、改めて腑に落ちるところが多かった。著者は数学の描く世界がすべてではないことを了解した上で、人間の思考そのものについて考察し、著者なりの世界を構築しているところに共感を覚えた。2015/01/10

犬こ

17
数学は公式を用いて一つの解答を求めるには留まらず、そこに至るまであらゆる視点、発想をもって、幾通りの解決パターンを模索する学問でもあり、そんな流れを組み込みむ数学的思考って、やはり良い思考方法の一つに思います。2015/02/07

す○○

5
読む前の予想と書かれている内容が全く異なっていたが面白かった。数学を題材に解法に関することよりも「考える」という行為について洞察を深めた一冊。読後は著者の教育に対する思いの熱さも感じられた。思考の本質にあるのは「想像力」。初等教育の段階から大量の知識を与え連想力を鍛えることが肝要とする主張は正しいと思う。固定観念で凝り固まった思考回路であるが意識的に想像力を働かすことで少しでも解きほぐしていきたい。2023/09/13

御餅田 もちこ

5
思考系のハウツー本や脳の鍛え方の本を何冊も読むより、この本一冊をおすすめします。2014/11/08

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