内容説明
「三島由紀夫 最後の言葉」は三島が1970年11月25日の自決の一週間前に行われた生前最後のインタビューの記録であるが、もともとは週刊の書評紙「図書新聞」の「戦後派作家対談」と題された企画の一つであった。その衝撃的な死からおよそ半世紀、われわれはいかに三島を読み、理解しようとしたか―「図書新聞」に掲載された古林尚との対談の様子を、当時の形式のまま一冊に再現した「完全オリジナル版」。さらに、三島が「図書新聞」に執筆した書評・エッセイ、『三島由紀夫全集 決定版』未収録のテネシー・ウィリアムズとのラジオ対談、現代の作家・詩人4名による三島由紀夫へのトリビュート作品の競演、第一級の三島研究者による解説を収録。三島文学の本質に新たな角度から迫る。
目次
第1部 三島由紀夫 最後の言葉―「図書新聞」オリジナル版(三島由紀夫対談 いまにわかります―死の一週間前に最後の言葉;戦後派作家対談 もう、この気持は抑えようがない―三島由紀夫 最後の言葉)
第2部 三島由紀夫と「図書新聞」―談話・劇評・エッセイ・書評(若きエロスの告白―相剋する“素顔”と“仮面”;“禁色”は廿代の総決算―外國旅行で感受性を使いへらして來たい;芝居の恐怖―文学座公演『夜の向日葵』を見て;読者へのてがみ 作品を忘れないで―人生の教師ではない私;成功せる告白小説―中村真一郎著『夜半楽』;アメリカ的デカダンス―カポーテ著『遠い声 遠い部屋』;現代の“和魂漢才”―山本健吉著『古典と現代文学』;〈特別収録〉T・ウィリアムズと語る―紙上録音版 三島由紀夫;解説 崩壊する現実と、そこからの再生 井上隆史)
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