出版社内容情報
女性演劇の大きなうねりを先導するベス・ヘンリーの出世作。
●ピューリッツァー賞受賞(1981年)
●ニューヨーク劇評論家賞受賞(1981年)
●ブロードウェイ上演(1981-83年)
内容説明
女性演劇の大きなうねりを先導する女性演劇家ベス・ヘンリーの出世作。三姉妹が織りなす日常的な喜劇を装いながら、実は病気、傷害、心身の障害そして死などという絶望的な状況をはらんだ“家族の劇”。ピューリッツア賞受賞作(1981年)、ニューヨーク劇評家賞受賞作(1981年)、ブロードウェイ上演作(1981~83年)。映画『ロンリー・ハート』の原作。
著者等紹介
ヘンリー,ベス[Henley,Beth]
1952年、アメリカ南部のミシシッピ州ジャクソンに生まれる。母親が女優で、幼い頃より舞台裏に出入りしており演劇の制作過程になじんでいた。1974年ダラスの南メソジスト大学で演劇学士号を取得。72年から76年まで女優となり、一時期教えてもいる。80年12月、オフブロードウェイで「心で犯す罪」が上演され、81年ピュリッツア賞とニューヨーク劇評家賞を受賞。一挙に全米に名を知られる。現代女性演劇を代表する劇作家
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感想・レビュー
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nightowl
1
三女のベイブが事件を起こしたことと、育ての親である祖父が長くないことを機に集まった三人姉妹。彼女たちが絆を取り戻すまで。他者と穏やかな人間関係を築けない人への温かな眼差しが特徴。日常のちょっとした可笑しさも優れている。"良い話"で終わらない棘の残し方は解説によれば他作品でも同様。自由気ままに生きた男の棺を真ん中に置き各々が自身を顧みる作品、ムショ帰りの彼女のためダンスホールを立ち上げた男の顛末を追った作品等捻った人間讃歌を主題にしているらしい。一作しか翻訳されていないのが残念。2025/07/25