出版社内容情報
シュールレアリスムの国際的研究と連動して日本のシュールレアリスムを
検討しうるテクストを整備。
●日本におけるシュールレアリスム運動の基本文献と基本資料を掘り起こし、
今後の日本のシュールレアリスム運動の研究資料とすべく復刻出版物として
まとめようというのが本シリーズの企画趣旨である。
●日本のシュールレアリストが世界のシュールレアリスム運動とどのような
関連をもちながら芸術活動をおこなったのか、また、一種の前衛運動として
展開された日本のシュールレアリスムがどのような芸術運動であったかなど、
まだまだ未開拓の日本のシュールレアリスム研究に一石を投じようとする試み。
●当時の資料はそのまま複製し、各巻に編者による解題・年譜・参考文献を配した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
春山行夫ら名古屋モダニズムの1人として出発した詩人としての著者は、P・エリュアールと文通し西洋のダダ、シュルレアリズムの人々の交流し、特集誌の編集や瀧口修造と「海外超現実主義作品展」の企画を行った。本書はL・アラゴン『放縦』の翻訳、詩集『JOUER AU FEU』(『火串戯』)、ブルトン、エリュアールの翻訳『童貞処女懐胎』、エリュアールの翻訳『或一生の内幕或は人間の尖塔』と雑誌発表の評論、詩等45編を収める。山中らの美麗な本の出版に関わった夭折のボン書店主鳥羽茂もオルガナイザーとして記憶される存在だろう。2025/04/29