内容説明
デュルケーム『自殺論』(1897)から百余年、「近代化=経済成長の世紀」としての20世紀における自殺のありようを、欧米のみならずインド、中国、ソ連/ロシア、そして日本をも視野に収めて分析、「豊かさ」がもたらす自殺抑止効果を証すと共に、若年層の自殺率の急上昇の謎に迫る、「自殺の社会学」の新しい古典の誕生。
目次
序論 自殺という危機に瀕する世界
第1章 貧困は自殺から人々を保護するのか?
第2章 離陸―自殺増大の初期段階
第3章 大転換点
第4章 栄光の三〇年間
第5章 ソビエトという例外
第6章 オイルショックと若者の自殺
第7章 自殺と社会階級―その現状報告
第8章 二〇世紀―支配階級が自殺からいっそう保護される
第9章 だがしかし、彼女たちはそこから出ていく…
結論
著者等紹介
ボードロ,クリスチャン[ボードロ,クリスチャン][Baudelot,Christian]
1938年パリ生まれ。パリ高等師範学校の社会科学科名誉教授、モーリス・アルヴァクスセンター(国立科学研究センター)研究員。古典文学教授資格と社会学博士号をもつ。1968‐89年にかけて国立統計経済行政学校(ENSAE)の教授を務めた
エスタブレ,ロジェ[エスタブレ,ロジェ][Establet,Roger]
1938年生まれ。プロヴァンス大学名誉教授。ニースのマッセナ高校を了え、1959年にパリ高等師範学校合格、ルイ・アルチュセールの生徒となる。哲学教授資格取得(1962年)後、『資本論を読む』の共著者となる。その後、統計的方法を学び、ジョルジュ・ギュルヴィッチの助手となる。1984年ナント大学のミッシェル・ヴェレの指導により社会学博士号を取得
山下雅之[ヤマシタマサユキ]
パリ第4大学社会学博士。近畿大学文芸学部教授
都村聞人[ツムラモンド]
京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学(教育社会学)。東京福祉大学教育学部専任講師
石井素子[イシイモトコ]
京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学(教育社会学)。龍谷大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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