内容説明
60年代、先進国と途上国の経済格差是正に向けて提起された「南北問題」は、90年代以降急激に加速する地球温暖化によって様相を一変させた。ますます悪化する経済格差、温暖化の進行による気象災害の激発―重債務貧困国の悲惨な現状と、「IT革命」の虚妄に、具体的なデータや各国の発言を総合して迫る問題作。
目次
序論 地球温暖化がもたらす異変(途上国に集中する恐るべき「気象災害」;海面上昇による「水没」か、干ばつによる「水戦争」か)
第1部 「新・南北問題」とは何か(旧来の南北問題の構図;情報化時代の落とし穴―IT革命は、公平な世界をつくらない;重債務国の悲鳴、減少する食糧援助)
第2部 途上国の主張、先進国の主張