内容説明
軽やかに飛翔する鶴見和子の思想世界!アニミズムと現代科学の劇的結合。
目次
序 地球環境を考える―エコロジーの世界観
水俣民衆の世界と内発的発展
地域に根づいた地球志向の文化―水俣での調査体験から
砂田明さんと水俣乙女塚農園の事始
ナガサキ・水俣―わたしの平和学
内発的発展の担い手
民際人の条件
多発部落の構造変化と人間群像―自然破壊から内発的発展へ
水俣病は、まだ終っていない―『新編 水俣の啓示』あとがき
アニミズムと科学〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
18
「地球環境を考える」(1993年初出)で、19Cタイラーの造ったアニミズム(12頁)。 生きていても、石ころにも魂をもつというもの。 今、和子先生の本を読み直すと、20代の僕と40代の今の認識差に気づかされる。 20代の僕はすんなり馴染めたが、今は、そんなことはムリ、と、いつの間にか僕も現実をみて モノを言うようになってしまっている。 その時点で、中年なのだが、なんともあかーん。 逆ならいいんだが。 「水俣民衆の世界と内発的発展」(1997年)で、公害研究から出てきた内発的発展論を 解説(33頁~)。 2014/03/13
じょういち
0
視座は様々であるが、例えばアニミズム、シャマン、女性という存在。これらと社会科学がいかにして結びつくか。本来ならそうあってしかるべきだと思うが、即物的なリアリズムが跋扈する現代でどう具現化させるかは課題である。2014/04/18