出版社内容情報
新しい社会理論の誕生
フェミニズムとエコロジーの視角から、世界システム論を刷新する独創的な社会理論を提起。「主婦化」(ミース)概念を軸に、社会科学の基本概念(「開発」「労働」「資本主義」等)や体系を根本から問う野心作。日本語オリジナル版。
内容説明
エコロジー・フェミニズム・世界システム論を統合。新しい社会理論の誕生。
目次
第1部 女性労働と資本主義
第2部 女性と自然の植民地化
第3部 女性に対する政策と女性の闘い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご
7
「女の町フチタン」きっかけ。原題はWomen:Last Colonyで近代以降の西欧中心の経済発展が植民地に対する暴力的搾取の上に成立したものであり、今なお先進国がその他の国の零細農民と女性たちを収奪し搾取し続けている、というお話。最期の論文の題名「プロレタリアは死んだ、主婦万歳!」は農民や女性を視野の外に置き続けたマル・エンとその後継者達に突きつけた三行半として痛快。’80年代の本なので若干セピア色がかっているけれど、逆に入門コースとしてはちょうど良い本かもしれない。2024/12/06
ヒナコ
3
マリア・ミース、C・V・ヴェールホフ、V・B=トムゼン、という三人のフェミニスト経済学者・社会学者による論文集。合計9編の論文が収録されている。 それらの論文で一貫している問題意識とすれば、「資本主義が高度化しているのも関わらず、世界の周辺部や先進国の家庭では、無賃の商品生産者が存在し続けているのは、なぜか?」ということだろう。→2020/12/29
魔魔男爵
3
著者達は独のエコ・フェミニスト。女性差別も人種差別も労働者からの搾取も植民地主義も自然破壊も、資本主義的家父長制度という世界システムでは改善されないとし、サブシステンス・パースペクティブというパラダイムシフトを提唱している。簡単に言うと、搾取される余剰生産を行わない自給自足システム。破壊的で搾取的な自然と人間との関係を廃棄汁!という論文集。資本主義の悪の例として、印にはサティ(夫の死体とともに妻が生きながら焼かれる殉死)という後進的な野蛮な風習があったが、近代化して無くなったのに、白人西洋資本主義文化が入2018/08/31
みか
2
三人の研究の最新の到達点をまとめたもので、著者たちは、フェミニズムとエコロジーと世界システム論を統合して、新しい社会理論を構築しようという試みをしています。 私は、本書を読んで初めて「世界システム論」の存在を知り、とても感銘を受けました。なぜ、政治的には独立した現在でも旧植民地(第三世界)諸国は、厳しい貧困から抜け出せないのか。という長年抱いていた疑問に、一つの明快な回答を与えてくれたからです。2006/06/07




