内容説明
天才サックス・プレーヤーの半生。「形式に従って曲を作るのではなく、作られた曲が形式になる」―オーネット・コールマンの音楽理論は、ジャズを根本から覆した。バディ・ボールデン、ルイ・アームストロング、チャーリー・パーカーに続いて登場した4人目の「革命家」コールマンの求めた「音楽の自由」とその人生。
目次
第1章 サックス!
第2章 寂しい女
第3章 ニューヨーカー
第4章 フーズ・クレイジー?
第5章 スカイズ・オブ・アメリカ
第6章 ハーモロディック理論
第7章 モダン・ジャズの父
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
1959のコールマン
59
☆5。彼はなぜかここ(ジャズ)に来てしまった。本来ならば別の居場所があったのかもしれない。だが彼には行ける道がほとんど無かった。そこで彼はただ「自分なりの音楽」をしたかっただけだった。だがあまりにも「ユニーク」だったため周りが彼を台風の目にしてしまった。否定する者も、肯定する者も、みなそうだ。強いて言うなら著者もそうだ。彼は困惑し、苦悩した。「ジャズを変えた男?私が?そんなことはない」彼はそう言うだろう。彼のサックスをきく。飄々とした「自由な」音。それだけだ。外れていき、流れていく音。2021/01/20