内容説明
本書は市町村合併後の新しい基礎自治体の一部となる、それまで地域コミュニティあるいは地域政府として活動してきた市町村のありかたのモデルとなる、イングランドのいわゆる第三層の「準自治体」すなわち「地域自治組織」であるパリッシュを中心に、イギリス各地域における地域自治組織の、歴史や自治体としての位置づけやその権能あるいは実態などを論じたものである。地域自治組織は、基礎自治体の広域化による地方政府と住民との緊密性の希薄化を是正する手段の一つとして、近年の日本でも関心が高まっているものである。
目次
第1章 イギリス地方自治制度の現状
第2章 イングランドとウェールズの社会と地方自治制度改革の歴史
第3章 イギリスの地方自治制度改革の実態
第4章 パリッシュとコミュニティの沿革
第5章 パリッシュとコミュニティの権限と機能
第6章 ローカル・カウンシルの実態―イースト・グリンスティッド・タウン・カウンシルとリングメア・ヴィレッジ・カウンシルをモデルとして
第7章 ローカル・カウンシル連合協議会とパリッシュ・カウンシル―サセックス・ローカル・カウンシル連合協議会を中心として
著者等紹介
山田光矢[ヤマダミツヤ]
1949年山形県生まれ。1972年日本大学法学部政治経済学科卒業。1979年日本大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程後期満期退学。1984年国士舘大学政治経済学部専任講師(行政学、自治制度論等担当)。1993年国士舘大学政経学部教授(行政学、自治制度論等担当)。1999年日本大学法学部教授(行政学、地方自治論、政治学等担当)
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