内容説明
創造をになおうとした古今の女性たちの心の動きを、作品や日記・書簡にさぐり、自らの生への問いかけとする。静かな情熱と深い思索が再生への希望を鮮やかに紡ぎだす、感動的な日記。
目次
心とからだの問題
双子のようなカップル
犠牲を天命とする女
頭を切り落とされる母たち
子供をもつこと、あるいは子供であること
夏の果実
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hagen
2
作家が二人目の子供を宿している間に綴られた日記という体裁になってはいるが、そこに書かれているのは、丁度『暗闇の楽器』が書かれた頃の彼女の妊娠時の精神と肉体の揺れ動きと、女として生きた歴代の芸術家群を真摯な視線で時には葛藤に満ちた批判精神を持って論じている。女で無い私にはどうしても歯がたたない内容を伴っている箇所があり途方に暮れたが、単なる優位性に対して決着を付ける事に解決方法を求めない姿勢には共感。ヒューストンの小説を読み解く指針として留めておきたい。2018/08/17
