出版社内容情報
注目の絵本作家、しおたにまみこ初の絵童話!ある日とつぜん目をさましたたまご。はじめて歩き、はじめて話す。マシュマロを起こして、キッチンの台を降り、探検にも出かけます。読めばよむほどに引きこまれる不思議なお話を、3話収録。
内容説明
読むほどに引きこまれる、しおたにまみこの絵童話。不思議なお話を3話収録。
著者等紹介
しおたにまみこ[シオタニマミコ]
1987年、千葉県生まれ。女子美術大学工芸学科卒業。背景美術制作会社勤務を経て、絵本作家となる。はじめて制作した絵本『やねうらおばけ』が、2014年第15回ピンポイント絵本コンペ優秀賞を受賞。繊細な鉛筆画で描き出す独特の世界が、読者を引きつける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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日曜日のクマの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
320
「第14回MOE絵本屋さん大賞2021」第2位ということで読みました。(BEST10 10/10読了) シュールでユーモラスな大人絵本、BEST10の中では毛色の違う作品です🥚🥚 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000698.000046848.html https://youtu.be/px1uWXKZib42021/12/28
やすらぎ
286
みんな心配してくれる。私たちが食べ物だから汚れてはいけないって。でもね、当たり前のことなんてないんだ。自由でいいねって、そう見えるかもしれないけど、いろいろとあるんだよ。ずっと考えていたんだ。考えていないときもあったけどね。いくら考えても言葉にしなければ伝わらないんだって。本当にそうだよね。見つめることはできる。笑うことだってできるけど、手紙みたいに残したり、言葉を添えて慰めたり、想いを伝えることで振り向いてくれるんだね。雨の日は考え事をするのにぴったりだ。答えなんて出ないけどね。自分ってなんだろうって。2023/02/23
しんごろ
235
なんとシュールなこと。妙なユーモアが心をくすぐり、絵も癖になるね。絵と文が見事にマッチしている。でも、マシュマロが、トイレットペーパーに見えてしまった(笑)。2023/03/31
愛玉子
125
表紙の佇まいからして、ただのたまごじゃない。丸い体にほっそりした手足はとってもお洒落でちょっぴりキモく、アンニュイな表情を浮かべることが多いセンター寄りの顔は、パーツのツヤ感がまた素晴らしい。私は趣味で少し鉛筆画を描くのですが、この絵本の繊細なタッチは技術が高すぎて、どう描いているのかさっぱりわからんレベルです。ある日目覚めて歩き出したたまご。上から目線で淡々と語る内容は哲学的でシュール、マシュマロとの会話や静かに暴力的なことをやっちゃうブラックさも面白く、クセになる読み心地。ぜひ続編も出してほしいです。2022/07/23
Willie the Wildcat
114
自我形成。自身の理解を深め、他者との関係性を認知。他者との共通項と差異の認識を通した自己への回帰。転機は、”ナッツ”。究極の正論が齎した視野の広がりと、辿り着いた最後の場面の日差しとたまごの表情の変化。成長。偶然著者のインタビューを目にして、手に取った一冊。源泉の『Humpty Dumpty』、丹念に絵を壁に貼り、”粗探し”をされたとのこと。確かに、「主人公は著者の願望」と語った著者の言葉に嘘はない?!シュールでシニカル、気づくとふと自分の過去を重ねることもあるのがミソ。笑うに笑えない読後感。2023/03/18
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