出版社内容情報
とびらをあけて、ここではないべつのどこかへ。世界中で高い評価を受ける実力派作家がリトグラフで描く、美しいたびの絵本。とびらをあけて、ここではないべつのどこかへ。ぼくはまだ、このちいさなまちしかしらない。だけどいつか、ぼくが、おおきなかばんをもって、このまちをでて、このくにをでて・・・。ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞、ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞他、世界中で高い評価を受ける実力派作家がリトグラフで描く、美しいたびの絵本。
みやこしあきこ[ミヤコシアキコ]
著・文・その他
内容説明
ぼくはでかける。ゆめのなかで。ひこうきにのってしらないまちからしらないまちへ。じゆうにいきたいほうにすすむ。NYタイムズ・NY公共図書館絵本賞、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞受賞他、世界中で高い評価を受ける実力派作家がリトグラフで描く最新刊。
著者等紹介
みやこしあきこ[ミヤコシアキコ]
1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。大学在学中より絵本を描きはじめる。2009年『たいふうがくる』(BL出版)で第25回「ニッサン童話と絵本のグランプリ」大賞を受賞。2012年『もりのおくのおちゃかいへ』(偕成社)で、第17回日本絵本賞大賞を受賞。『よるのかえりみち』(偕成社)で、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞、ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
195
旅は非日常を歩き、自己を見つめ直すもの。小さなホテルで数多の旅人を迎えてきた支配人は、ここにある美しく誇り高く、輝くひとときを用意して待っている。世界中から集まってくる人々をもてなし、決意新たに歩き出す背中を見つめている。たくさんの思い出を携えて、各々の世界へ戻っていく。自らがこの橋を渡る日が来たのかもしれない。今こそ人生をさらに彩る彼方へ。絵本の色合いや儚さから届く想い。秋更ける頃に旅立つのだろう。夕暮れ時に落葉した枝が物語っている。晩年の目に刻まれる特別な瞬間は、今まで歩んできた道に光を灯すのだろう。2024/10/05
シナモン
155
図書館本。世界中からのお客さんを迎えるホテルで働くぼく。壁にはお客さんから届いた手紙がたくさん。世界各地から届く手紙がぼくを旅へとかきたてる。ホテルでのモノトーンの日常と空想の中で旅するカラーページのコントラストが美しい。優しく穏やかなタッチの絵に心安らぐ一冊でした。2020/02/01
ぶち
115
世界中から届くお客様からのお礼状。でも、ぼくはまだこの町しか知らない。 ベッドの中では大きなかばんを持ち、飛行機に乗って、知らない町から町へと自由に出かけていく夢をみる。 すべてのページをリトグラフで描き出しています。現実の暮らしをモノクロームで、夢の中の旅の景色を豊かな色彩で。その対比が旅への憧憬を表わしているようで、私もどこか遠くに行きたくなりました。 最後のセリフ『世界中のお客さんに会いに行けたら』の言葉に、このホテルがお客様に愛されているワケがわかりました。2021/06/07
アキ
97
みやこしあきこの絵本は海外で高い評価を受けている。パステルカラーと白黒のリトグラフのコントラストが見事です。ヨーロッパの小さなホテルで支配人はたぬきの風貌で旅人たちから知らない国の話を聞いて、毎晩夢の中で大きなカバンを持って旅に出ます。夢の中では自由に旅ができます。世界中の旅人から届く手紙をいつもの場所でゆっくり読んで、まだこの町を出たことがない支配人は各地の旅人を訪ねる空想をして終えます。コロナで旅が出来ないときには、映画や本もしくは夢で旅ができます。おうちで旅を楽しみ尽くしましょう。2021/04/21
紫綺
71
ホテル勤めで長旅は出来ないけど、お客様からのメッセージと想像力で世界中を旅する。でもいつかこの国を脱け出して、実際に行ってみたい♪そんな絵本。2021/09/02