内容説明
ある日、二人の女の子が一匹の捨てられた子犬に出会いました。子犬は目が見えないようです。二人の女の子は団地に住んでいるので、犬を飼うことができません。ですが、目の見えない子犬を元の場所に捨てれば、すぐに死んでしまうでしょう。団地の中で犬を飼うことに反対する大人たちに、女の子はこう訴えました。「盲導犬は目の見えない人を助けるのに、どうして目の見えない犬を助けてはいけないの?」この言葉が大人たちの心を動かし、団地のルールを超えて目の見えない犬を団地の中で飼うことができるようになったのです…。少女たちの言葉が、大人を動かし、団地のルールを変えた!日本中を感動の渦に巻き込んだ「あの犬」のその後。小学校中学年以上向き。
目次
イベントの日の朝
人々に広がる「ダンの物語」
ダンに会えた夏
花なら持っていくことができるんだ
ダンが望んでいること
団地にあふれる「感謝の言葉」
じっちゃんの授業
想いをこめた石像
有名な犬の飼い主はつらいよ
生きているうちに記念碑を作る意味
やっかいものの恩返し
もう一つのモニュメント
“ふたり”にとって「最高の日」
著者等紹介
関朝之[セキトモユキ]
1965年、東京都生まれ。城西大学経済学部経済学科、日本ジャーナリストセンター卒。仏教大学社会学部福祉学科中退。スポーツ・インストラクター、バーテンダーなどを経てノンフィクション・ライターとなる。医療・労働・動物・農業・旅などの取材テーマに取り組み、同時代を生きる人たちの人生模様を書きつづけている。2006年、「声をなくした『紙芝居やさん』への贈りもの」で「第1回子どものための感動ノンフィクション大賞」優良作品賞受賞
平林いずみ[ヒラバヤシイズミ]
1975年、長野県生まれ。懐かしさや素朴さをテーマに、人物の表情や情景を生かしたノスタルジックな作風の絵画・イラストを描く。ギャラリー、美術館などで個展を開催する他、雑誌・書籍等でイラストを制作。99年講談社アート・コンテスト児童図書出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。