内容説明
今、日本の子どもたちが育つ環境は、人類史上最悪だと思います。ゆたかな自然と心やさしい大人にかこまれて育ったかつての子どもたち(それは、数百万年の歴史があるのです)こそ、人間としての「生きる力」をつくってきたのですが、今の子どもたちは、機械とドリルと長時間のデスクワークの中にいます。そういう最悪の状況の中にいる子どもたちにまっ正面からかかわろうとしている教師たちもたくさんいます。しかし、彼らも、その善意と一途さのためにくたびれてしまうことも多いのです。そして、子どもたちに、先生たちの「愛」はとどかないことも多いのです。これも困ったことです。
目次
第1章 安心感で挑戦できる子どもたち―子どもの精神衛生から教職員の精神衛生へ(「群れ」を作りにくくなっている子どもたち;眠くなるという快感;リズムを内的規制に変える;不足していることばの共有 ほか)
第2章 教職員の精神衛生から教育を考えるQ&A(過労とうつ;想定できる疲労のプロセス;人間関係を上手にするために「距離」をおく;すごいストレスがある教職員の仕事 ほか)