内容説明
伝説に包まれ、29歳で夭逝した天才アルトサックス奏者の生と死とその屹立する音の凄まじさを、坂本龍一、村上龍、中上健次、五木寛之、山下洋輔、他67人が語る異色評伝。
目次
1 IL S’APPLLE…
2 MORT A CREDIT
3 DOCUMENTS
4 NORD
5 SES SOUVENIRS
6 VOYAGE AU BOUT DE LA NUIT
7 DISCOGRAPHIE
8 BIBLIOGRAPHIE
9 CHRONOLOGIE
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YO)))
7
「誰よりも速くなりたい」と言い,「静けさが爆発するところまでやる」と言いながら,彗星の如くフリージャズ史を掠め去った天性のソリスト.音楽を越え,表現をも越えて,音速の中で音を鳴らすことと鳴らさないこと,唯それだけに全てを賭けた男の横顔.雷鳴と電光,のように,言葉は音よりも常に遅れてくることをもどかしく感じてしまうような追想録だが,その中にあって間章の激越な調子の評言だけは,阿部の音に迫り拮抗せんとする強靭(狂人?)な意志と速度を持っている.2014/09/06
シガー&シュガー
0
再読。誰かを伝説にする行為は好きじゃないけどこの人は「分かりやすい伝説にならなかった」から私の中では鈍い輝きを失っていない人。サックスは鳴っていないのに確かに音が聴こえた、っていうエピソードがイイ。2012/01/19